FoR yoU aNd Me

【FAIRYTALE】 ぐだぐだにっき。サイトや小説関係について書いていきます(`・ω・´)
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My precious
えー、先の記事で春休みを利用して云々と申し上げて起きながらこの体たらく。すみません。
気付いたらもうこんな時期ですね。
いまは、かつて見たことない量の課題を出され、毎日あっぷあっぷでなんとか生きてる感じです。
そんなわけでパソコンを開く余裕もなく。
本当にすみません(´・ω・`)

ところで、ダイヤのアリス2がでましたね!
ハート→クローバー→ダイヤが揃ったので次あたりスペードかなと思っていましたが、まさかのダイヤに驚きです。
アラロスの続編もでますしね!
個人的に、アラロスは今の絵師さんになって毒気が抜けてしまったので、前の絵師さんの方が好みでしたが、アラロス続編にはトキメキがとまりません(笑)
この2作をやり、小説におこせる程度の時間的余裕がとれるように頑張りたいと思います。

と、いうような文章までは7月前に書き終えていました。
遅くなった理由は下記を見ればご理解頂けるかと。
レポートをやるためにパソコンをつける毎日で、一向に更新もせずすみません。
閉鎖の予定はないので、のんびりすぎる鈍足スピードですが、これからもお付き合い頂ける方はどうぞ宜しくお願い致します。

夏も終わり、私としてはこれから人生最大の苦難が待っております。
ううう考えたくない。

あーそしてハトアリ新装板はどうしようかなあ。
またハトアリか、という気がしないではないですが。
あのボリュームがノベル化ってすごいですよね。
一体どれくらいの容量になるんだろう。
新イベントとかつなぎとか気になりはしますが、うーむ。
新イベントとか絶対少しだろうしなあ。
そしてやりこむような時間が取れるかしら。
悩みどころです。

さてさて、気分転換も含めて、ちょっと小ネタでも。
お暇な方はどうぞ。



***


魔法使いとご主人様 ー アリシア #暗殺イベントver.



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(なぜかしら)

夕食も終え、もう寮に戻らなければならない時間だとわかっているのに。

(こんなに庭に行きたいなんて)

廊下には、コツコツと私の足音が響く。

夕食を終えた生徒とちらほらすれ違うものの、日中と比べて人通りはかなり少ない。
今日は普段より少し遅めの夕食となってしまったので、多くの生徒はもう部屋に戻っているのだろう。
私も、この後は部屋に戻ってゆっくり本でも読もうかと思っていたところだ。

(忘れ物でも、したんだっけ・・・?)

食堂から中庭までは、そんなに距離もない。
考えてる間に中庭に出たものの、折角なので散歩がてら少し歩いてから帰ろうと歩みを進める。

「・・・・・・―――――っ?!!」

キィンと、空気が震えたのはそのときだった。

(しまった・・・・っ!!!)

なぜ思い至らなかったのだろう。
気をつけていたはずなのに、こんな夜に外まで歩いてきてしまうとは。
誘導系の魔法かどうかは分からないが、もっと考えるべきだったのに。

ぐるぐると頭の中を回る言葉の根底には、不本意ながら感覚として慣れてしまった確信があった。


暗殺。


その二文字が、私の頭を巡る。
シンフォニアは警備が厳重だと聞いていたが、生徒も先生も優秀な分、やはり警備が手薄なところもあったのだろうか。

闇に紛れて、すっと相手の姿が現れる。
フードをかぶっているせいで顔は見えないが、構えられた剣で多くの命を奪ってきたことが研ぎ澄まされた殺気から感じられた。

(それでも、みすみす殺される気はないわ)

今までだって、何人もの暗殺者から逃れてきたのだ。
もっとも、それはセラスや城の魔法使いたちの力が大きかったわけで、私はただ守られていただけなのだけれど。

護身用の短剣を抜いて、剣を構える。
このまま戦えば、私はここで死ぬだろう。
かといって、背を向けても結果は変わらないのだ。
それなら、最後までしっかりと生き抜きたい。
あっさりと殺されるつもりはないが、私はちょっと腕は立つだけの魔力をもたないプリンセスで、相手は殺しが本職。
初めから勝機がないことくらいは、私にだってわかる。

それでも。

(誰か――――・・・っ!)

セラスか、ハワードたちが通りすぎるかもしれない。
一般の生徒が気付いて、誰かを呼んでくれるかもしれない。

こんなときでも希望はある。


ここで諦めたら、私は終わりだ。


「こんなところまで来るなんて、ご苦労なことね」

「・・・・・・・」

「でも、あっさりと殺される気はないわ」

震えた声と足には気付かないふりをして、真っ直ぐに相手を見据える。
すっと相手が動いたと思うと、もう目の前に迫っていた。

(――――――っ速い!!!)

キン!と音を立てて剣が交わる。
すんでのところで受け止めたものの、力量の差は歴然。

(だめ)

二手までの速さも違いすぎる。
すぐに悟ったものの、距離をとろうとしたときにはもう遅く、私の剣が飛ばされた。

目の前に、剣が迫る。

(こんなところで、死ぬなんて)

何もできないまま、覚悟を決めかけたそのとき。


「・・・―――――アリシアっっっ!!!」


キィンと音を立てて、私の前に現れた青く光る壁が、剣を受け止めた。

「―――――マイセン!!!」

(どうして・・・っ!?)

「まさか、こんなところにまで・・・っ!!大丈夫かアリシア、セラスはどうした!?」

呆然としている私の手をとったマイセンが、ぴくりと反応する。

「ああ、誘導系の魔法がかけられてるな・・・アリシア、ちょっとじっとしててくれ」

マイセンが何事か呟いたかと思うと、キィン、と柔らかい光に包まれ、次の瞬間には気分がすっきりしていた。

「頭のもやが、晴れたみたい・・・。ね、ねえ、なんで分かったの?」
「おまえが何も考えずこんな夜に庭に出てくるとは思えないし、セラスが負けるとも思えないからな。ちょっと魔法で探ってみた」
「それもだけど、何で、私がここにいるって・・・」
「ああ、それは・・・」

キィン!!!!!

何度か金属質な音が繰り返された後、ひときわ大きな音が響いたかと思うと、暗殺者を取り囲むように淡くそびえていた青い壁が消えた。

「中々やるじゃねーか、おまえ」

はっと笑ってみせたマイセンは、素早く印を結び始める。
と同時に、暗殺者の剣が赤い光を帯び、吸収されるかのように赤みを増した。
魔法使いが現れたことに危機を感じたのだろうか。
暗殺者の口から、小さな、聞き取れない呪文が紡がれていく。
それに応えるようにして増していく剣に帯びた赤い光の邪悪さと迫力に、身が竦む。
この暗殺者は強い。
魔力のない、魔法を感知する能力のない私にも分かる、禍々しい力。
今更ながら、立ち向かおうとした自分のあまりの無謀さに恐れを感じる。
もし、マイセンが来てくれなかったらどうなっていたかなんて、明らかだ。
いつの間にか震えていた体を自ら抱きしめ、息を吐く。

(マイセンが、きてくれた)

マイセンは優秀な魔法使いで、魔力も強大。
放浪癖のある兄は困ったものだが、魔法使いとしての彼は一流だ。
そして何より、マイセンは私を絶対に裏切らない。

(もう、大丈夫)

そう思った瞬間、マイセンの印が完成した。
随分複雑な印だと思うと共に、ぶわっと光が溢れ、私達を覆う。

「すごい・・・!」

(術者と指定された者を球型で守る、高位防御魔法だわ・・・)

高位魔法として本で見たことはあったが、本物は初めて見る。
まさかマイセンが来てくれるとは思わなかったが、これでもう安全だという確信があった。
この防御魔法は、敵が特定の解き方を知らない場合、単体では不可能な程のとても強い攻撃か一定時間の経過か術者の魔力切れによるものでしか解けず、もし解き方を知っていたとしても単体では時間がかかる。
その間に、マイセンならば確実に次の手が打てるからだ。
先程まで圧倒されていた恐怖を逃れられた安堵から思わずマイセンの服の袖を掴むと、マイセンがびくっと震えた。

「うおっ!ア、アリシア、い、今、ちょっと集中してるから・・・」
「あ、ご、ごめんなさい!」
「っ!! 待て、おまえ、怪我してるじゃないか!」
「えっ」

マイセンの視線の先を追うと、確かに私の手から腕にかけて傷があった。
血が出ているものの大した深さではなく、緊迫している状況なこともあってか今まで全く痛まなかったのだから、特に気にするほどでもない。

「きっと剣を弾かれたときだわ。全然痛まないし、これくらい舐めとけば治るわよ」
「そういう問題じゃない!」

マイセンが怒っているのが分かる。
彼の怒ったところを、私はあまり見たことがない。
マイセンとずっと一緒にいた頃は、体が弱いせいで倒れては寝ての繰り返しだったし、本当に危険な遊びをし出す頃には、彼はもうほとんど側にいなかった。
そしてマイセンは、病弱だった頃の私の思い出のせいか、私にはとても優しいのだ。

「本当に、たいしたことないわ。大丈夫」

笑ってみせると、最悪のタイミングで血が滴った。
深くはないが、手から腕にかけて10cm以上切れているのだから当然といえば当然だが、結構な量の血に思わず少し青ざめる。

(そこまで痛くはないけど、血は、あんまり得意じゃないのよね・・・)

「・・・・・俺は、こんなときですら・・っ!」

「え?」

マイセンが何か言ったかと思うと、呪文を唱え始める。

(っ!! その呪文は・・・・!!)

「ま、マイセン!!やめて!!!」

何の呪文か分かった途端、マイセンの腕に縋る。
万が一自分に向けて唱えられたら、どんな状況であろうと術が完成する前に何が何でも逃げろ、無理なら自ら命を絶てと厳しく教えられたからだ。
拘束系の魔法には、かなりの種類がある。
これは空間魔法との併用が必要なタイプで、魔法でつくられた空間の歪に相手を飛ばすものだ。
もしも捕えられれば、意識が奪われ昏睡状態で何もできないまま、術者の意のままに空間を縮められ、扱われることになる。
その後は術者次第で、様々な末路を辿ることになるのだ。
相手を苦しめ続けることが前提とされている。
ただあっさりと命を奪うためだけに、この魔法が使用された例は聞いたことがない。

「マイセン!!!」

暗殺者に情けをかける気は欠片もない。
しかし、歪を作ることによって学校に迷惑をかける可能性が高い上に、防御魔法に既に手こずり、後に逃げることが予測される相手にかける魔法ではない。
拘束系の魔法は他にも数え切れないほどあるのだ。
拘束力が非常に強いことから、魔法自体だけでなく、維持にも多大な魔力が必要となるため、術者が複数人いてこそ成せる技だと習った。
更に術者にはそれ相応のリスクが課されることから、余程の相手でなければ使用されない。
まさか、マイセンが一人で扱えるなんて。

手が、震えている。
自然と祈るような形に手を組み合わせた。

「やめ・・・・・、やめて・・・・!!」

光がどんどん増していく。
マイセンの魔法か、暗殺者の魔法か。
どちらの力だとしても、必ずこの場所に影響が出る。
ここは私有地ではなく、天下のシンフォニア高位魔法学校なのだ。
生徒にも何か影響するかもしれない。
それだけではない。
術者のマイセンに万一魔法が跳ね返るような失敗があっても、私では助けられないのだ。

私は、魔法が使えない。
いつだって見ていることしかできない。

それでも。


「おやめなさい、狼藉者」


すごい声がする。
同時に、ぶわっと、光が溢れた。
発された声に呼応して吹き上げるように溢れた光が、暗殺者の赤い光もマイセンの魔法による光も、すべてを飲み込む。

「・・・・・っ!?」

「な・・・・に・・・?」

マイセンも暗殺者も、呆然としているのが見える。

(・・・・・な・・・・・なに、いまの・・・・・)

決して大きくはない声。
しかし、世界中に轟くような、ひれ伏さなければと相手に思わせるような。
声と表現することが、合っているのか。

それほど、ありえない、音。


(・・・・・私・・・・・・?)


信じられない。
だが、先刻の声を出したのは、間違いなく私だ。

「・・・・・っ」

暗殺者の足からがくんと力が抜け、地に膝をつく。
誰もが、状況についていけていないのだ。

「ま、さか・・・・・・これが・・・・・」

呆然としながら、マイセンが呟く。

「・・・・・・・」

他人事のように眺めていたが、すっと暗殺者が消えたことで、やっと我に返る。
勝機なしと見たのか、異常事態に泡を食ったのか、暗殺者は逃げをうったのだ。

(よ、よかった・・・・)

先刻の音がなんなのかは分からない。
しかし、私達にも周囲にも被害がなく、危機を脱することができた。

「・・・・曲者は逃げたな。どうする、今は逃すか?」

「うん、後日の調査を重要視した方がいいと思うわ。後でセラスに頼むことにする」

「ああ、その方がいいだろうな。俺からも伝えておくよ、あの術には心当たりがある」

「うん、分かったわ」

「よし。アリシア、腕出せ」

「あ、ありがと」

ふわっと暖かい光に包まれたかと思うと、傷は綺麗に消えていた。

「さすがね。治癒魔法の質は魔法使いの腕に比例するっていうけど、もう傷がどこだったか分からないわ」

「深くまで切れてなかったからだよ。見かけでは分からないが、しばらくは腕に負担をかけないようにな」

「うん、・・・・ねえ、マイセン・・・・・わっ!?」

先程の声について聞こうとした瞬間、すっぽりとマイセンの腕に包まれる。
ふざけて抱きついてくることはあったが、こんな風に抱きしめられることは珍しい。

「マ、マイセン?」

「・・・よかったよ、おまえが無事で」

「!」

はああ、とため息を漏らすと同時にマイセンの肩の力が抜けていくのがわかる。
いつになく柔らかい声色が、私が生き延びたことを心から安堵している様子と告げていて嬉しくなる。

「万一を想定して、危険予知魔法をかけといてよかったぜ」

「え!?い、いつのまに・・・」

「何度か会いに来てくれただろ。まあ、そのときにちょちょいっとな」

「そ、そうだったの・・・」

秘密の館からは近くもないし、魔法でもなければ気付くのは不可能だっただろう。
マイセンがいなかったらと思うと、ぞっとする。

「悪かったな、途中、心配かけてさ」

背中に回っていた腕が、頭をぽんぽんと撫でる。

「謝るなら、私の方よ。助けてくれて、ありがとね」

「気にすんな。まあ、おまえが言霊を使うとは思わなかったけどな。いやー、兄ちゃんはびっくりだ」

「言霊?さっきの、声みたいなののことよね?知ってるの?」

「・・・・・恐らく、だけどな。俺も見たのは初めてだが、言霊と呼ばれる能力だと思う。伝説といわれる能力だよ。声そのものが、力になるんだ」

「へ、へえ・・・伝説ねえ」

確かに、伝説といわれるだけのことはあるものだったと思う。
ひれ伏さなければ、と思わせるような圧倒的な声。

「あれって、やっぱり、私が出したの?」

「なんだ、自覚ないのか?」

「何が何だか分からなかったもの。魔法みたいだったし」

「・・・魔法とは、少し違うかもな。でも、今出そうと思っても出来ないだろ?」

「うん、全然」

あ~、と試しに声を出してみる。
あの声がどこから出たのかさえ、分からない。

「ああ、その方がいい。・・・・あの力は、強大すぎる」

「ええ、あんなの、もし使えたってコントロールできる気がしないわ。何だかすごかったなって感じ」

「何だかすごかったって・・・適当だな」

ははっと声を出してマイセンが笑うと同時に、ぎゅっと強く抱きしめられる。

「う、わっ!?な、なに?どうしたのよ」

「いや、何でもない。・・・・おまえは、ずっとそのままでいてくれ」

「え?なによ、聞こえないわ」

後半の声が小さすぎて聞き取れない。
一際強くなった腕の力に、だんだんと苦しくなってくる。

「ちょ、マイセン!苦しいって!」

「え・・・うおっ、わ、悪い!」

腕の力が徐々に強まっていたことに今気付いた様子で、マイセンが慌てて離れる。
少し顔が赤いような気がするのは気のせいだろうか。

「別にいいけど・・・・・・何か、言わなかった?」

「いや、本当に何でもないよ。・・・・ただ、」

真剣な瞳が私を見つめる。

(きれい)

まるで、どこまでも引き込まれてしまいそうな。

「おまえの敵は、俺が許さないって言ったんだ」

ぶわっと、突風が吹く。
思わず目を閉じつつも、心中は驚きに満ちていた。

(あんなに低い声、初めて聞いた)

普段は中々会うことが出来ないとはいえ、兄妹なのに。
まだまだ知らない面があるんだなあと、内心苦笑する。

マイセンは、私にはいつも優しい。
放浪癖があって困るとぼやいてはいるものの、何だなんだと助けられていることも多いのだ。
突然帰ってきたかと思えば、知らぬ内に手助けをしてくれている。
貴族間との明らかに手間のかかる案件が驚くほどすんなりと解決したかと思えば、後々マイセンが根回しをしてくれていたのだと発覚したこともある。
周囲にばれないように落ち込んでいたときも、マイセンには見抜かれていた。
そして、何を言うでもなくそっと頭を撫でてくれるのだ。
あの時思わず涙が零れたのは、ばれていないと思いたい。

(でも)

彼に、私がしてあげられたことは、あっただろうか。
この人に、私がしてあげられることは。

「すごい風だったな」

ようやく止んだ風に目を開けると、いつも通りのマイセンが目の前にいた。

「そろそろ、戻った方がいいな。正確には分からないが、もう部屋にいた方がいい時間だろ」

「あ、うん、そうね。戻るわ」

さっきまでの雰囲気は何だったかと思わせるほど。

「じゃあ、行くか。送るよ」

「ありがと、でも平気だと思うわ。さすがに立て続けに襲ってくることはないだろうし」

「まあ、いいじゃないか。アリシアと散歩する機会なんて最近なかったしな」

「ふふ、そう言われてみればそうね。じゃあ、お願いするわ」

行こうと促され、並んで歩き始める。
マイセンと散歩なんて、いつぶりだろう。
こんなに長い間マイセンがすぐに会える距離にいることは珍しい。
こうして側にいれる間に、私にも手伝えることがあるだろうか。
知識も、魔力も、カリスマ性も。
マイセンが私よりもずば抜けて優秀で、能力が高いのは分かっている。

それでも。

(力になりたい)

マイセンは、私を大切に思ってくれているけれど。
支えられてばかりではなく、私も彼を支えたいと思う。

(手始めに、差し入れでもしようかな)

どうせ明日も遅くまで実験をしてるだろう。
これだけの広さで、これだけ様々な国籍を持つ人々が暮らしている場所。
お菓子を作れる場所くらいあるはずだ。

(どんな顔、するかしら)

手作りのお菓子なんて、マイセンにあげたことがあっただろうか。
驚きつつも喜んでくれる姿が、容易に想像できて笑みが零れる。

「ん?どうした?」

「・・・ううん、何でもない」

「え?」

「ふふっ」

ハワードに聞いて、挑戦してみよう。
校内の売店で、お菓子を作る材料を買えるかどうかは疑問だが。
卵なんかは、生で食されることもあるから食堂で出すことができそうだ。

「なんだよー?」

「何でもないわよ」

何ができるか、すぐには思いつかないけれど。
彼のために私ができることを、これから見つけていこう。

私にとっても、彼は大切な人なのだから。
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